「鍵は出かけるときにかけるもの」「家にいるんだから大丈夫」——多くの方が、そう思っていらっしゃるのではないでしょうか。防犯と聞くと、どうしても「留守中の空き巣対策」を思い浮かべがちです。
けれども、いまの侵入犯罪は、留守中だけをねらうものではありません。警察庁のデータを見ると、住宅をねらった侵入のうち約3割は家族が在宅しているときに起きています。就寝中や、庭仕事・入浴のすきをついた侵入が、現実に起きているのです。
この記事では、まず「家にいれば安全」という思い込みを、公的なデータで冷静に見直します。そのうえで、就寝前の戸締りや在宅中の備えなど、50代以上のご家庭が今日からできることと、「在宅でも作動させられるホームセキュリティ」という選択肢を、わかりやすくお伝えします。
この記事は、公的統計と各社の公表データ(警察庁「令和6年の犯罪情勢」「令和6年の刑法犯に関する統計資料」、LIXIL・ソニー損保・セコムの各調査)をもとに作成しています。調査の数値は各社が公表した時点のものです。不安をあおるためではなく、正しく知って、後悔のない備えを選ぶための記事です。
「家にいれば安全」——その思い込みが、すきになる
「物騒な世の中になった」という実感は、調査の数字にも表れています。セコムの意識調査では、今後の治安が「悪くなると思う」と答えた人が88.4%と過去最高に達したと公表されています。警察庁が国民に行った調査でも、この10年で治安が「悪くなった」と感じる人は79.7%(令和7年10月調査)にのぼります。
これだけ不安が高まっているのに、対策は追いついていません。同じ調査では、実際に防犯対策を「していない」人が63.8%と6割を超えています。とくに気になるのが、「家にいることが多いから」という理由で対策をしていない方が少なくないことです。
📊 「家にいるから対策しない」という思い込み
- LIXILの調査では、60代女性の29.0%、50代女性の20.8%が「家にいることが多いから」を理由に防犯対策をしていないと回答(LIXIL調査)
- ソニー損保の調査では、闇バイトの報道で防犯意識が高まった人は65.0%。しかし実際に対策をした人は3割未満にとどまる(ソニー損保調査)
「家にいれば安全」という思い込みこそが、無防備な状態を生みやすくしています。次の章で見るように、在宅中の侵入は、決してまれな話ではないのです。「物騒な世の中」の全体像は 今、自宅が狙われている(総合記事) でも詳しく解説しています。
住宅侵入の約3割は「在宅中」に起きている
住宅をねらう侵入の手口は、大きく3つに分けられます。留守をねらう「空き巣」、就寝中をねらう「忍込み」、そして在宅・活動中をねらう「居空き」です。このうち忍込みと居空きを合わせると、約3割が家族のいる在宅中の侵入にあたります。
それぞれの手口の意味を、やさしく整理しておきましょう。
- 空き巣(あきす)……家族が外出して留守のあいだに侵入する手口。最も多い。
- 忍込み(しのびこみ)……夜間など、家族が就寝中に侵入する手口。
- 居空き(いあき)……家族が在宅・活動中のすき(庭仕事・入浴・テレビなど)に侵入する手口。
📊 令和6年・住宅の手口別認知件数(警察庁)
- 空き巣 10,968件(留守中/全体の約69%)
- 忍込み 4,076件(就寝中/全体の約26%)
- 居空き 821件(在宅・活動中/全体の約5%)
出典:警察庁「令和6年の刑法犯に関する統計資料」(住宅を発生場所とする侵入窃盗の手口別認知件数)
件数だけ見れば空き巣が多いのは事実です。しかし「家にいるから安心」とは、決して言い切れないことが、忍込みと居空きの件数からよくわかります。むしろ、在宅中の侵入には別の怖さがあります。それは、のちほど詳しくお伝えします。
「家にいるから大丈夫」が、いちばん危ない。
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忍込みの約6割は「鍵のかけ忘れ」。就寝前の戸締りが最大の防御
就寝中をねらう「忍込み」には、見過ごせない特徴があります。それは、侵入の入口の多くが「無締り」、つまり鍵のかけ忘れだということです。
⚠ 忍込みの約63%は「鍵のかけ忘れ」から
警察庁のデータによると、忍込みの侵入手段のうち約63%(4,076件のうち2,568件)が「無締り」でした。窓ガラスを割られるのではなく、カギのかかっていない窓や玄関から、そのまま入られているのです。夜、家族が眠っているあいだに——と考えると、ぞっとする数字です。
出典:警察庁「令和6年の刑法犯に関する統計資料」(侵入手段別の認知件数)
逆に言えば、就寝前にきちんと戸締りをすることが、忍込みに対する最大の防御になります。お金をかけなくても、今夜からできる、もっとも効果的な対策のひとつです。
✓ 就寝前の「戸締りひと回り」を習慣に
寝る前に、玄関・勝手口・すべての窓を一周して確認する。これだけで、忍込みの入口の多くをふさげます。「2階だから」「小さい窓だから」と油断しがちな場所こそ、ねらわれやすいすきになります。トイレや浴室の小窓も忘れずに。
「いつも戸締りしているつもり」でも、暑い夜に窓を少し開けたまま眠ってしまったり、来客のあと玄関の施錠を忘れたり——うっかりは誰にでも起こります。だからこそ、「ひと回りして確認する」を毎晩の習慣にしておくことが大切です。
在宅中の侵入が怖い本当の理由——「居直り強盗」と闇バイト
在宅中の侵入は、件数こそ空き巣より少ないものの、留守中の侵入とはくらべものにならない危険をはらんでいます。それは、犯人と家族が顔を合わせてしまう「鉢合わせ」のリスクです。
⚠ 抵抗すると「居直り強盗」に変わる
ALSOKによると、在宅中の侵入は犯人と家人が鉢合わせやすく、抵抗すると暴行・脅迫に発展する「居直り強盗」に変わる危険があると指摘されています。盗まれるのがお金やモノだけでは済まず、命やけがにかかわる——ここが、在宅時の侵入でもっとも警戒すべき点です。
さらに近年、この危険を一段と高めているのが「闇バイト」による強盗です。令和6年8月以降、SNSで実行犯を募集する手口の強盗が相次ぎ、匿名・流動型の犯罪グループの関与が指摘されています。令和7年の強盗の認知件数は1,428件にのぼります(警察庁「令和7年の犯罪情勢」)。
こうした事件には、人がいる家にあえて押し入り、暴力で金品を奪うケースもあります。セコムの調査でも、過去1年間に不安を感じた事件として「闇バイトによる強盗」が33.8%を占めたと公表されています。「家にいれば追い返せる」どころか、在宅していること自体がねらいになりうる——それが、いまの脅威の新しさです。
こんな不安、ありませんか?
「夜中の物音にいつもビクビクしてしまう」「もし誰かが押し入ってきたら、自分や夫婦だけでどうすればいいのか」「闇バイトのニュースを見るたび、人ごとに思えない」——こうした不安を抱える方は少なくありません。感じ方には個人差がありますが、“もしも”のときに頼れる存在があるかどうかは、毎日の安心に大きく関わります。
在宅時こそ必要な防犯——今日からできる2段構え
では、在宅時にはどう備えればよいのでしょうか。基本は、「自分でできる対策」と「プロの備え」を重ねる2段構えです。まずは、お金をかけずに今日からできることから見ていきましょう。
① 今日からできる、在宅時の戸締り・対応
- 就寝前の戸締りを徹底……忍込みの最多の入口は鍵のかけ忘れ。毎晩ひと回りの確認を習慣に
- 在宅中も施錠する……庭仕事・入浴・2階で過ごすときも、1階の窓や玄関は施錠を。居空きのすきをつくらない
- 来訪者は不用意に開けない……インターホンやドアスコープで相手を確認し、知らない訪問者には安易にドアを開けない
- 窓に補助錠を足す……ワンドア・ツーロックで、開けるのに手間と時間がかかる家にする
- センサーライトで「光」を足し、暗がりの侵入経路をなくす
✓ でも、自分だけで24時間は見張れない
戸締りや来訪者対応は、とても有効な対策です。ただ、現実には眠っているあいだ、入浴中、急な体調不良のとき——自分でずっと見張り続けることはできません。とくに在宅中の侵入は、気づいたときには鉢合わせ、という危険があります。だからこそ、自分でできる対策に「異常があれば駆けつけてくれるプロの備え」を重ねるのが、もっとも現実的で安心です。
侵入そのものに備える考え方の基本は、泥棒に侵入の手間と時間をかけさせ、犯行を“あきらめさせる”ことです。複数の対策を重ねるほど、被害に遭うリスクを下げ、抑止につながります。留守中も含めた空き巣全般の手口やデータは 空き巣の最新データ記事 にまとめています。
「在宅でも作動する」プロの備え。セコムという選択
ホームセキュリティと聞くと、「外出するときにセットして、家にいるときは関係ない」と思われがちです。けれども実際には、在宅中も作動させられる「在宅時防犯モード」のような仕組みがあります。これが、在宅時の侵入への大きな備えになります。
たとえば、家族が家の中で過ごしながら、窓や玄関などの「侵入経路」だけを警戒する設定にしておけば、就寝中や在宅中に外から侵入があったときにセンサーが感知します。異常があれば警備会社のコントロールセンターへ自動で通報され、緊急対処員が現場へ駆けつける仕組みです。
なかでもセコムは、日本で初めて家庭向けホームセキュリティを世に出した最大手とされています(セコム公表)。次のような特長が、選ばれる理由として挙げられています。
センサーが異常を感知すると、①コントロールセンターが状況を確認し、②緊急対処員に急行を指示、③現場で適切に対処、という流れで動きます。万一の「居直り強盗」のような場面でも、非常ボタンを押せば駆けつけを要請できるのは、在宅時ならではの安心です。なお、防犯対策に「絶対」はなく、こうした仕組みは被害に遭うリスクを下げ、犯行をあきらめさせるための備えとお考えください。
サービスの中身や料金は、住まいや目的によって変わります。次の記事で詳しく解説しています。
まずは無料の資料請求で、我が家の備えを知る
セコムの料金は、家の広さだけで決まるものではなく、窓や扉などの侵入経路を踏まえたプランによって変わります。料金はあくまで目安で、住まいや設置内容によって変わる点にご注意ください(2026年5月時点・セコム公表)。だからこそ、まずは無料の資料請求で、我が家にどんな備えが必要かを知ることが第一歩です。
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在宅中こそ、見えない備えを。
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- 在宅でも作動する防犯モードなど、目的別に比較できる
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